>>日本の気象への影響
2015年、この冬は気象庁によると、現在エルニーニョ現象が続いている状況で、今後、春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高いと発表されています。
今、改めてエルニーニョ現象とは、日本への影響について調べてみました。
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■最新のニュースから |
この冬は6年ぶりに暖冬となる見込み。気象庁は、西高東低の冬型の気圧配置が強まりにくく、東日本と西日本、沖縄・奄美地方の12月〜来年2月の平均気温が平年より高くなるとみています。昨年6月から続く大規模な「エルニーニョ現象」が予想の根拠としてい
ます。
日本から遠く離れた、赤道が通る太平洋の日付変更線付近から南米ペルー沖で、海面水温が平年よりも高い状態が続くのがエルニーニョ現象。過去30年間の水温の平均値と比べ、どれだけ高いかで規模を判断します。気象庁によると、過去最大だった1997年春〜
98年春は最大で3.6度高くなりました。82年春〜83年夏の3.3度、72年春〜73年春 の2.7度が続きます。
今回は10月末の海面水温は2.7度高く、過去3位タイ。気象庁は「12月にかけてさらに発達する。過去最大には届かないが、かなり大規模なエルニーニョ現象になる見通し」
としています。
(※出典:朝日新聞)
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■エルニーニョ現象とは |
エルニーニョ現象とは太平洋赤道の東の海水温が高くなることを指します(ガラパゴス諸島の周りの海)。4年から5年おきに海水温が上昇する現象で、水温の高い状態は半年から1年半程度続きます。
(図 1997年11月の海面水温平年偏差(左:エルニーニョ現象)と1988年12月の海面水温平年偏差(右))
通常とは違う海水温により、大気の温度を変えてしまい、気圧も変わってしまいます。
そのため、世界各地に異常気象や気温の変化を与えてしまうのが、エルニーニョ現象です。
※エルニーニョという言葉はスペイン語で「男の子」という意味。
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■エルニーニョ現象の日本の気象への影響 |
エルニーニョ現象が発生すると、西太平洋熱帯域の海面水温が低下し、西太平洋熱帯域で、積乱雲の活動が不活発となります。このため日本付近では、冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、気温が高くなる傾向があります。
エルニーニョ現象で日本の南側から暖かい風が流れると、太平洋側で低気圧が発生しやすくなります。そのため、太平洋側の降水量が多くなる傾向があり、大雪につながることもあるそうです。
2015年はエルニーニョ現象で暖冬の予想が出ていますが、太平洋側での大雪など、異常気象を警戒する必要もありそうです。そういった現象が起きるかもしれないことを頭に入れ、事前に準備をしておくことをおすすめします。
(※画像出典:気象庁)
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