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□飲み水と衛生 |
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9億人(世界人口の13%)が汚染から保護されていない水をつかって
います。(2006年)
25億人(世界人口の38%)が、適切なトイレを利用できないでいます。
そのうちの12億人には、トイレすらありません。(2006年)
学校に女子用のトイレがないため学校に行けない子供がいます。
安全な水とトイレなどがない非衛生な環境が原因となり、毎年、下
痢で年間 180万人が死亡しています。そのうちの90%が5歳未満の
子どもです。
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□水不足 |
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今世紀半ばまでに、最悪の場合で60か国の70億人が、最善の場合
でも48か国の20億人が水不足に直面することになると予測されてい
ます。
日本においても、気候変動等の要因により今後ますます厳しい渇水
が想定されます。
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□地下水位の低下 |
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地下水は世界の水使用量の19%を占めており、地下水の枯渇は深
刻な問題です。
例えば、中国の華北平原で年間2〜3m、インドの穀倉地帯であるパ
ンジャブ州でも年間約1mの割合で地下水位が低下し続けています。
また、アメリカのオガララや北アフリカのサハラ北部盆地といった帯
水層においても涵養(かんよう)量を超える揚水が行われています。
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□水関連災害による
被害の増大 |
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近年、世界的に水に関連する災害の発生件数が増加しており、自然
災害による死者の90%以上は洪水、暴風雨などによるものです。
人口増加や気候変動などにより、2050年には、現在の2倍の20億人
が水災害を受けやすくなると予測されています。
特にアジアでは、洪水、高潮、津波の被害を受けやすい低平地や沿
岸部に人口と資産が集中しています。
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□水質の悪化と淡水
生態系の危機 |
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急激な人口の増加や産業の発展に下水道などの衛生設備の整備が
追いつかず、水質の悪化が問題となっています。
発展途上国の人口の50%が汚染された水源を使っています。
流域開発等による水質汚濁などによって、生物の生育・生息環境が
大きな影響を受け、多数の生物が絶滅の危機に瀕しています。また、
環境ホルモン等の化学物質・有害物質の影響による生態系の破壊
などが危惧されています。
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□地球温暖化 |
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地球温暖化により、マラリアなど熱帯性感染症の拡大、生態系への
悪影響、海面上昇による土地の喪失、異常気象の発生による水災害
の増加等が懸念されています。
1997年に採択された京都議定書が2005年2月に発効し、日本は温室
効果ガス排出量を 6%削減(1990年比)する必要があります。 |
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□アジア・太平洋地域
の水事情 |
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アジア・太平洋地域で安全な飲料水にアクセスできない人は7億人。
(2004年)
アジア・太平洋地域で基本的な衛生設備にアクセスできずにいる人
は19億人。(2004年)
水災害による死者数の80%以上がアジア・太平洋地域に集中。
世界の灌漑面積の約70%は、アジア・太平洋地域が占める。
途上国で不十分な栄養状態にある人は8億人以上で、その60%以
上をアジア・太平洋地域が占める
アジアでは2050年には人口が約60億人に達することが予測され、
人口増加による食料問題の深刻化が予測される。
より少量の水による農業生産を可能とする技術開発が必要。 |