国土交通省は30日の有識者会議で、水道事業を担う市町村ごとに、「水道カルテ」を作成、年内をめどに公表すると明らかにした。
水道管などの耐震化率や料金水準が簡単に把握でき、他自治体との比較もしやすくなる。
耐震化率が低く、料金水準の低い自治体などで値上げへの理解を住民や議会に促し、耐震化の財源確保につなげる狙いがある。断水が相次いだ能登半島地震が教訓とした。
耐震化率は主要な水道管と浄水施設、水をためておく配水池の3種類がわかるようにする。主要な水道管は全国に約12万キロあり、耐震化率は2022年度で42.3%。カルテ公表後は全国平均との比較も容易になる。
(都道府県別の水道管耐震化率)
料金水準は、事業コストに対する料金収入で算出する「料金回収率」で示す予定だ。
100%未満だとコストを賄えるだけの料金を徴収できていないことになり、値上げ検討の必要性がある。100未満は小規模自治体に多いという。2022年度の全国平均は98.4%。
1月の能登半島地震では最大約14万戸で断水し、水道施設耐震化の重陽性が再認識された。
(出典:共同通信)
|