>> 言葉の定義と事例
最近よく見かけるようになったエシカル・サステナブル・SDGsのワード。
中には同義語で使われているようなケースもあり、混同している方も多いかもしれません。
サステナブル、SDGsに比べて「エシカル」とは?
今回は「エシカル」に注目して紹介して行きましょう。
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■エシカルの意味について |
「エシカル(ethical)」とは、「倫理的な」「道徳的な」と言う意味の英単語です。
一般的な定義として、法律やルールなどの縛りがなくても「みんなが正しい、公平だと思っていること」とされています。
「エシカル」は多くの人にとって倫理的な行動(活動)であることを指しますが、近年では地球環境や社会貢献の意味合いが強い傾向にあるようです。
地球環境への配慮や人権の保護など、地球上のすべての存在がより良くあることを目指すもので、生活者個々の視点から捉えた倫理的な行動(活動)のことです。
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■エシカルの言葉の使い方の事例 |
・エシカル消費:消費者一人ひとりが社会問題の解決に取り組んだり、そのような課題に取り組む企業を応援しながら消費活動を行うこと。
・エシカルジュエリー:紛争や人や物の搾取、環境破壊など社会的倫理に反した環境で製造・取引を行っていないジュエリー。人工鉱物やリサイクル素材を使用したジュエリーなども含まれる。
・エシカルフード:農薬や添加物を使用していない食品や、フェアトレードで栽培された食品や地産地消の考えに基づいた農作物なども含まれる。動物保護の観点からヴィーガンフードも当てはまる。
・エシカルコスメ:自然由来成分の原料を使用していたり、消費者の人体への影響を考慮した化粧品など。
・エシカルギフト:環境に配慮したラッピング資材を使用しているもの、地域の活性化につながる伝統工芸品などもエシカルギフトとして挙げられる。
(地産地消)
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■サステナブルの意味と使い方 |
サステナブルは英語の「sustainable」で、「持続可能な」「維持できる」という意味です。
SDGsの関連用語として目にする機会が多く、地球環境の保全、社会や経済の持続可能性を示すワードとして使われています。
サステナブルの使い方として、地球環境や人間、動物や植物を含めたすべての存在がより良くあることを目指している点では「エシカル」と同様ですが、それを概括的・持続的に捉えた視点がサステナブルです。
・サステナブルデザイン:建築分野などで用いられることが多く、地球環境に負荷を与えない設計・デザイン。
・サステナブルファイナンス:環境・社会問題を経済面から解決しようとする活動や資金の流れのこと。
・サステナブルマーケティング:環境・社会問題に配慮した活動を自社のマーケティングに取り入れること。
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■エシカルファッションとサステナブルファッション |
「エシカル」「サステナブル」が類義語として使われる例として、典型的なのが「エシカルファッション」「サステナブルファッション」です。
「エシカルファッション」とは、オーガニックやフェアトレード素材の使用、生産段階において労働者の賃金・権利など労働環境が守られていること、ヴィーガンや動物実験の廃止といったアニマルフレンドリーに基づいているなどの概念に基づいたファッションのことを表します。
一方、「サステナブルファッション」は、地球環境への配慮という要素が強いものの、前述の「エシカルファッション」の意味も持ち合わせています。
その理由として、個人のエシカルな行動が結果的にサステナブルな社会づくりに貢献するという関係性にあることが考えられます。
つまり、言葉そのものの意味は異なっても「エシカル」と「サステナブル」はとても関連性が深いといえます。
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■エシカル消費とは |
エシカル消費についエシカル消費について、消費者庁ホームページで以下のように紹介されています。
エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費活動のことです。
私たち一人一人が、社会的な課題に気付き、日々のお買い物を通して、その課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみること、これが、エシカル消費の第一歩です。
2015年9月に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)の17のゴールのうち、特にゴール12に関連する取り組みです。
SDGs12番目は「つくる責任 つかう責任」
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