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HOME > 今月のひとくちメモ > 2020.5月号 
今月のひとくちメモ
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■□□今さら聞けない『SDGs』
 SDGs  >> サステナブルな社会とは?

国内のビジネスシーンで「SDGs」というワードをよく聞くようになったと感じる人も多いのではないでしょうか。
カラフルな彩のSDGsのマーク(SDGsカラーホイール)がピンバッチとして売られていて、それをスーツの襟につけているビジネスパーソンもみかけます。
今回は、いまさら聞けない「SDGs」についてご紹介して参りましょう。


■『SDGs』とは

 SDGsは「Sustainable Development Goals」の頭文字を取っていて、日本では、「持続可能な開発目標」と訳されています。「エスディージーズ」と読みます。

 「Sustainable」(サステナブル)とは、「維持できる」「耐えうる」「持ちこたえられる」を意味します。
 「SDG」ではなく、「SDGs」と小文字のsが付いているのは、ゴール(Goal)が17個あるからです。sは複数形のsです。

 SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で示された国際目標(Goals)です。貧困・格差の撲滅を始め、持続可能な世界を実現するために、国際社会全体が取り組むべき目標です。

気候変動、自然災害、感染症といった地球規模の課題は、グローバルに連鎖して発生して、経済成長や貧困・格差などの社会問題に影響を及ぼします。世界全体の環境、経済、社会は密接に結びついているので、世界の人々が、将来にわたってより幸せに暮らせるようにするためには、国際社会全体で取り組まなければなりません。

SDGsのコンセプトのひとつに「leave no one behind」があります。
これは、「誰一人取り残さない」という意味で、「地球規模で取り組んでいこうという意気込みが伝わってきます。

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」には持続可能な開発目標(SDGs)として、17のゴール(目標)が示されています。2030年までに達成することを目指します。

■世界を変えるための17の目標


世界を変えるための17の目標
【17の目標】
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを

12.つくる責任 つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさを守ろう

16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう


 17の目標は全世界で取り組まなければなりませんが、取り組む方法は、日本などの先進国とその他の発展途上国では異なってきます。

例えば、1〜6の目標は、貧困と飢餓の問題を解決し、すべての人が平等で衛生的な環境のもとで健康に、教育が受けられることへの取り組みです。発展途上国では、先進国レベルを目指し、先進国はそのサポートが求めらます。しかし、日本国内においても、貧困の根絶、格差是正、女性の活躍推進など、課題はありますので、取り組んでいかなければなりません。

7〜11の目標は、すべての人が経済的に豊かで満たされた暮らしができることへの取り組みです。先進国は、すでにある技術や制度、現状の取り組みを進化させていく必要があります。

12〜15の目標は、持続可能な消費と生産、天然資源の持続可能な管理といった地球環境保護への取り組みです。先進国と発展途上国の利害が衝突する可能性がある分野で、国境を越えた協力体制が求められます。

16、17の目標は、平和であり続ける事、協力しあう事への取り組みです。持続可能な開発は、平和なしではあり得ず、すべての国、すべての人が参加、協力することが大切になります。

■日本政府の取り組み

 内閣(首相官邸)は2016年5月20日に、総理を本部長とする「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」(以下、同本部)を設置しました。副本部長は官房長官と外務大臣、本部員はその他のすべての大臣という布陣。同本部のミッションは、行政機関の連携を図ることと、効果的にSDGsの取り組みを推進することです。

同本部は2019年12月20日の会合で、「SDGs実施指針」を改定し、「SDGsアクションプラン2020」を決定しました。

SDGs実施指針では、日本は持続可能な経済・社会づくりに向けた先駆者(課題解決先進国)として引き続き世界のロールモデルとなり、世界に日本の「SDGsモデル」を発信し、国内外においてSDGsを達成することを目指す、としています。

そのための取り組みの柱として、次の8分野の優先課題を掲げています。

[1]あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
[2]健康・長寿の達成
[3]成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
[4]持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備
[5]省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
[6]生物多様性、森林、海洋等の環境保全
[7]平和と安全・安心社会の実現
[8]SDGs実施推進の体制と手段

この優先課題8分野における具体的な施策は「SDGsアクションプラン2020」に記載されています。そこに記載されている案件の中で、予算化された案件の総額は約1.7兆円になります。

■SDGsに企業が取り組むメリット

 運用額が世界最大といわれる日本の年金運用を行っている「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が2015年に国連責任投資原則(PRI)に署名したことは、日本の資産運用業界においてSDGsへの関心、取り組みを加速させることになりました。

 GPIFは、委託先運用機関に対して、環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して投資を行うように促しました。SDGsに積極的に取り組んでいる企業に、優先的に投資をしましょう、と方針を示したことになります。
 そのような方針を示したのも、SDGsに取り組んでいる企業は、事業の社会的意義、成長の持続性など優れた企業特性を持っていると言われ、その企業価値が向上すれば、長期的な投資リターンの拡大につながるからです。

 ちなみに、GPIFは2019年1月から2月にかけて、東証一部上場企業にSDGsアンケートを実施しています。その結果、SDGsへの取り組みを始めている企業は45%、SDGsへの取り組みを検討中とした企業は39%を占めました。
 企業がSDGsに取り組むことは、それ自体でメリットが生まれるだけでなく、株主や投資家からも評価が得られることにつながります。

■SDGsの認知度

 SDGsの認知度について、目にしたことはあっても内容まではよく分からない、と言う人も多いかもしれません。しかしある調査において「内容まで知っている」人の割合が最も多かったのが、「大学生・院生・専門・短大」、その次が「高校生」で合わせて全体の23.4%という結果もあります。
 SDGsは学習指導要領で「持続可能な社会の創り手」の育成が掲げられているため、授業や講義で取り上げられることが多いと思われます。
 今後、学生の中で、SDGsに力を入れている企業に将来性を感じて、就職を望むようになる人は増えていくでしょう。

(※内容は一部「IntageGallery」より抜粋)



サステナブルな社会を目指す事は、私たちの責任です。
弊社、オキシーも目標達成のために、様々な取り組みを行っております。
企業においてもまた、私たち生活者においても身近な問題として、企業活動や日々の暮らしの中で取り組むべき問題がないか、考えていくことが求められます。


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