デメリットとしては、「水道料金の値上げ」が行われる可能性が高くなります。
企業は、当然、利益を上げることを目的とします。水道料金は元々逓増制というシステムが採用されており、使用量が増えるほど水量当たりの料金単価が高くなっています。
逆に使用量が少ない家庭では料金が給水原価を下回っています。下回ってしまった料金は、利用料の多い顧客(工場、店舗など)から回収することで補填しています。
この考え方は「所得の再分配」という考えを基底としたものであり、民間企業がこの考えを持つ必要はありません。今後、設備投資や環境整備などにかかる費用として、水道料金の値上げが行われることは現実的なものと考えられます。
−イギリスでは、
・民営化してから水道料金が20年間でおよそ45%増加
・水質の低下と株主への高配当・役員への高報酬
イギリスでは水道料金の値上げをしたにも関わらず、水質検査を通る水道水が85%低下しました。しかし一方で、株主への配当や役員報酬は、十分な額が支払われました。企業は株主の利益を最大限追求することが当然であり、公共性の高い水という資源を投資の対象として扱えば、こういった状況は当然おこりうる問題でしょう。−
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