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HOME > 今月のひとくちメモ > 2016.9月号 
今月のひとくちメモ
水・環境・省エネに関するくらしにちょっとお得なヒントをお届けして参ります。
■□□大雨、そのときに備えて
 大雨被害(写真)  >>身の安全を第一に!


この度の台風10号の大雨は、岩手県や北海道で河川が氾濫し、甚大な被害をもたらしました。被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げます。

まだこれからも続く台風シーズンに備えて、大雨の時の行動について注意しておきたいことをまとめてみました。



■大雨による洪水や浸水が発生したら

●河川や用水路の周辺に近づかない

・河川や用水路の水かさが増し、その周辺にも激しい水の流れができることがあるので、大丈夫だと思っていても、巻き込まれる危険性があります。
・側溝のフタが外れていることに気づかず、そのまま流されていまう事故がこれまでに発生しています。


●アンダーパスには近づかない

・突発的に発生する短時間の大雨では、降雨量が都市の排水処理能力を超えることがあり、処理しきれなかった雨水は標高が低い場所へと流れ込むため、アンダーパス※ はあっと言う間に冠水します。
冠水した車両の映像をニュースで目にすることもありますが、水没した車内で溺死する事故も発生したことがあります。車の運転中に大雨に遭遇した場合はできるだけ低い 場所は避けて通りましょう。

※アンダーパス:立体交差で鉄道や道路の下を通る掘り下げ式の地下道。


●地下施設から地上へ避難する

・突発的に発生する短時間の大雨では地下施設が冠水しやすいので、地下施設にいるときは、気象庁が発表する最新の気象情報などをこまめに確認しましょう。


●山などの急な斜面には近づかない

・土砂災害はいつ・どこで・どの程度の規模で発生するかを予測することは困難です。
大雨警報や土砂災害警戒情報が発表された場合は、山など急な斜面に近づかないようにしましょう。
・「斜面から小石が落ちてくる」、「湧水が濁る」など、異常があった場合は、安全を確保したうえで避難しましょう。

山など急な斜面の近くに住居がある場合は、大雨などの気象情報に常に日頃から注意するよう心掛けることが大切です。



■避難が必要になったら

●避難は周囲の状況を確認してから

・避難する際は周囲の状況を確認してから避難場所に向かう
※50cm以上の水深(大人のひざ丈)で浸水が発生している場合は、無理に避難しない

・山などの斜面で以下の現象が発生している場合はすみやかに斜面から離れる
・斜面にひび割れが生じる
・小石が落ちてくる
・土の匂いがする
・斜面から水が湧き出る
・湧水や井戸水がにごる
・地鳴りが聞こえる


●避難する際の服装
   
・頭を保護するヘルメット等を着用
・動きやすい長袖と長ズボン、軍手も着用
・普段から履き慣れた底が厚めの靴(長靴は×)
・両手は空いている状態にし、非常用品はリュックに入れて避難する


●避難する際の注意
  
・可能な限り複数人で避難する
・浸水している場合は、傘などの棒を使って地面を探りながら避難する (マンホールや側溝付近は大変危険!)
・夜間に避難するのは大変危険なため、避難はできるだけ明るい時間に行う


●近所の頑丈な建物に避難する選択肢も

・避難場所へ移動することが難しい場合は、近所の頑丈な建物へ避難する
・鉄筋コンクリート製の建物に避難。その際は斜面から離れた場所へ避難
・自宅にとどまる場合も、できるだけ高い階の斜面から離れた部屋に避難
・場合によっては、消防・警察・自治体に救助の要請をする


■日頃の備え

●ハザードマップを確認!

・自治体などが公開しているハザードマップを見ながら、どこで浸水や土砂災害の危険性が高いのか、河川が増水した場合に安全に橋を渡ることができるのかを イメージしておきましょう。

※事前に安全な避難経路を確認しておく


●非常持ち出し袋の中身を確認する

・居知的短時間に激しく降る雨が相次いでいる昨今、突然、自治体から避難情報 が発表されることも。そのような場合に備えて、非常持ち出し袋はすぐに持ち出せ るよう準備しておきましょう。
・袋の中身も定期的に点検し、電池や食料の消費期限が切れていないか確認。特に食料や飲料水は消費期限をそろえておくと効率的な管理ができます。


●居住地域の災害史を学ぶ

・過去にどの程度の降水量で浸水や土砂災害に見舞われてたのか、居住地域でこれまで発生した災害を学ぶことは重要です。
居住地域の災害史を学ぶことで、大まかな目安として災害時の被害規模などを予測することができます。
但し、これはあくまで目安です。過去は未来ではありません。気象庁や自治体からの発表される最新情報には常に注意することも忘れずに!


●流水の通り道を掃除する

・大雨になると側溝には大量の水が流れます。ゴミや落ち葉などが堆積していると、流れてきた水がせき止められ、側溝からあふれ出すおそれがあります。水の通り 道となる箇所は、常に清掃しておきましょう。

●積乱雲の発生を確認する

・積乱雲が発生すると、雷を伴って短時間に激しく雨が降ることがあり、河川の急激な増水・浸水・土砂災害の危険性が高くなります。
・「真っ黒な雲が近づく」、「雷の音が聞こえる」、「急に冷たい風が吹いてくる」といった気象現象を確認した場合は、速やかに頑丈な建物の中へ避難しましょう。


●上流のダムの状況を確認する

・ダムは洪水調節の役割も担っているため、大雨時には放流量が急激に増えることがあります。放流を予告するサイレン音を聞いた場合は河川には絶対近づかない。
・河原でのキャンプや川遊びをする際は、事前に上流のダムの有無や、周辺の各種案内等を確認し、天候については常に気を配るようにしましょう。


●都市型水害への対策

・近年、都市部を中心に予測が困難な局地的集中豪雨(ゲリラ豪雨)が発生し、洪水や低地の浸水、地下施設への雨水の流入などといった被害が多くみられます。
都市部ではコンクリートやアスファルトで覆われた路面が多く、降った雨が地面に浸み込まずに路面を流れ排水路に集中するため、想定されている排水処理能力を超えて しまいます。
・最新の気象情報を常に確認し、周囲の状況の変化に気を付け、天気の急変にそなえましょう。





「うちは大丈夫」と過信せず、一人ひとりの危機意識、日ごろから防災の意識を高めておくことが最も重要なことだと心に刻みます。




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