>>『立山』の魅力をご紹介
2016年8月11日、国民の祝日として今年初めて「山の日」が施行されます。今回は今年初の「山の日」を記念して富山を代表する山として、富山県民に馴染みの深い、
『立山』をご紹介させていただきます。
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■『立山』とは |
立山は日本の飛騨山脈(北アルプス)北部、立山連峰の主峰で、中部山岳国立公園を代表する山の一つです。雄山(おやま、標高3,003m)、大汝山(おおなんじやま、標高3,015m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999m)の3つの峰の総称。雄山のみを指して立山というということもありますが、厳密には立山連峰に立山と称する単独峰は存在しません。剣岳とならび、日本では数少ない氷河の現存する山です。
(Wikipediaより)
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■立山の魅力その1〜自然が織りなす絶景 |
●室堂周辺の絶景パノラマ
室堂周辺では3000m級の山岳景観、高山植物、氷河時代の生き残りと言われるライ
チョウ、地獄谷に見られる火山活動など、さまざまな自然を体感できます。(室堂ターミ
ナル:立山高原バスの終着点であり、またトロリーバスの発着点でもある日本最高所
に位置する駅)
●弥陀ヶ原
標高1600m〜2100mに広がる弥陀ヶ原高原は、池塘(餓鬼の田)を遊歩道でめぐりながら、ニッコウキスゲ、ワタスゲ、チングルマなどのお花畑が楽しめます。
●美女平
立山ケーブルカーに乗ってわずか7分。駅前には美女杉が見えます。
一帯はブナやトチノキなどの落葉広葉樹とタテヤマスギの古木・巨木が点在
する野鳥の楽園。遊歩道も整備されている森林浴スポット。
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■立山の魅力その2〜立山の山岳信仰と登山史 |
立山は富士山、白山と並ぶ日本三霊山の一つ。
弥陀ヶ原や称名滝、地獄谷、餓鬼の田など仏教由来の名が多いのもここが信仰の山だからです。
(峰本社は7〜9月に参拝できます)
★1300年前から伝わる開山伝説
江戸時代の辞書「和漢三才図会」では越中国守の息子・佐伯有頼が立山開山の祖とされています。
大宝元年(701年)のある日、有頼が逃げた白鷹を追って山に入っていくと突然、
熊に遭遇。矢を射ると、熊は血を流して洞窟に入っていきました。洞窟の中には
胸に矢が刺さった阿弥陀如来が佇み「立山を開くため、お前を導いた」と告げた
そうです。有頼は己の愚かさを恥じ、僧侶となって立山開山に尽力しました。
この伝説は広く知られ、富山市の呉羽山展望台には立山を指さす佐伯有頼の銅像があります。
玉殿岩屋(たまどののいわや)
有頼が開山を決意した場所。かつての立山信仰の一番の聖地として、今日でも大切にされています。
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■立山の魅力その3〜日本最標高のラムサール条約登録湿地(立山弥陀ヶ原・大日平) |
2012年7月に立山弥陀ヶ原・大日平の標高1600〜2100m、574haがラムサール条約の登録 湿地となりました。国内での登録湿地は、釧路湿原や尾瀬など46ヶ所(2012年8月時点)があ り、そのなかでも最も高所にあるのが立山弥陀ヶ原・大日平です。特性は溶岩台地上に広が り、寒冷な気候と豪雪、豊かな水、そして強い風の影響を受けて成り立っていることです。そこには、池塘(餓鬼の田)約1000個を含む風衝地湿性草原が広がり、実に幻想的な風景が望めます。地塘とは水たまりの事で、そこに生える稲のような草はミヤマホタルイというカヤツリグサ科の植物です。立山信仰では、地獄に落ちた「餓鬼」という亡者が飢えをしのぐために田植えをする場所とされています。また、周囲にはワタスゲの群落やモウセンゴケなどの湿生植物が見られます。
(弥陀ヶ原に点在する餓鬼の田)
★ラムサール条約湿地とは
1971年、イランのラムサールで「湿地及び水鳥の保全のための国際会議」が開催 され、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」が採択されま
した。これが「ラムサール条約」です。日本では3つの条件(1.国際的に重要な湿地であること(国際的な9つの基準のうちいずれかに該当すること) 2.国の法律(自然
公園法、鳥獣保護法など)により、将来にわたって自然環境の保全が図られること 3.地元住民などから登録への賛意が得られること)を満たしている湿地が登録され
ています。
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