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HOME > 今月のひとくちメモ > 2016.4月号 
今月のひとくちメモ
水・環境・省エネに関するくらしにちょっとお得なヒントをお届けして参ります。
■□□黄砂の季節です。
 黄砂イメージ  >>黄砂とエーロゾルについて


今月は、この時期、春になると多く感じられる「黄砂」と、「エーロゾル」についてご紹介 していきます。


■黄砂とエーロゾル

黄砂現象とは、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や黄土地帯から強風により大気中に舞い上がった黄砂粒子が浮遊しつつ降下する現象を指します。日本における黄砂現象は、春に観測されることが多く、時には空が黄褐色に煙ることがあります。
黄砂粒子はいったん大気中に舞い上がると、比較的大きな粒子(粒径が10マイクロメー トル以上(1マイクロメートルは1ミリメートルの千分の一の長さ))は重力によって速やかに落下しますが、小さな粒子(粒径が数マイクロメートル以下)は上空の風によって遠く まで運ばれます。例えば、東アジアが起源の黄砂粒子が太平洋を横断し、北米やグリー ンランドへ輸送されたことも報告されています。

黄砂

エーロゾルとは大気中に浮遊する、半径0.001マイクロメートル程度の大きさの微粒子の総称です。ここで、1マイクロメートルとは1ミリメートルの千分の1の長さのことです。エー ロゾルの種類には人為起源あるいは自然起源のガスから粒子変換で生成される硫酸( 塩)、風によって巻き上げられる海塩やダスト(黄砂)、化石燃料やバイオマスの燃焼から 放出されるすす(黒色炭素及び有機炭素)などがあります。



■黄砂の観測日数の経年変化

2014年の黄砂観測日数(国内のいずれかの気象官署で黄砂を観測した日数)は10日、黄砂観測のべ日数(国内で黄砂を観測した地点数の合計)は164日でした。

1967年の統計開始以来、黄砂観測日数が最も多かったのは2002年の47日でした。黄砂観測のべ日数が最も多かったのも2002年で727日でした。黄砂観測日は、2000年以降は30日を越えることが多く、また、黄砂観測のべ日数も2000年以降は300日を越えることが多くなっています。このように、近年わが国で黄砂が観測されることが多くなっていますが、黄砂は年々変動が大きく、長期的な傾向は明瞭ではありません。

月別黄砂観測日数平均値は4月が9.0日で最も多く、次いで3月、5月が多くなっており、黄砂は春に多く観測されることを示しています。但し、秋や冬にも観測されることがあります。

年別黄砂観測日数

年別黄砂観測日数
国内のいずれかの気象官署で黄砂を観測した日数です(同じ日に何地点で観測しても1日として数えます)。
目視観測を行っている60地点について集計しています。


月別黄砂観測日数平均値

月別黄砂観測日数平年値
国内で目視観測を行っている気象官署60地点について、黄砂現象が観測された日数を
月別に集計し、1981年から2010年の30年で平均した値です。


黄砂の暴露量(2007年)
黄砂暴露量 *SPM(浮遊粒子物質)

黄砂の暴露量(2007年)
都道府県別にみると、北・東日本より西日本の方が多く、
太平洋側より日本海側の方が多くなっていることがわかります。


■黄砂情報について

黄砂によって洗濯物が汚れる心配や粒子が細かいだけに洗車してもなかなか落ちないということもあります。また、近年では、黄砂に付着したPM2.5による健康被害への影響も懸念されております。

環境省、気象庁の共同によって「黄砂情報提供ホームページ」にて黄砂データが公開されております。各地の黄砂観測実況や黄砂観測予測などが公開されていますので、暮らしの中で活用していきたいものです。


(出典:環境省・気象庁)

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