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HOME > 今月のひとくちメモ > 2015.5月号 
今月のひとくちメモ
水・環境・省エネに関するくらしにちょっとお得なヒントをお届けして参ります。
■□□ファッションから環境を考える
 ファッションイメージ  >>服を買う前に考えてみること


冬から春を飛び越して一気に夏を迎えたような陽気の5月。
衣替えの季節を迎え、改めてファッションから環境を考えてみました。


■世界の農薬の約1/4は綿生産に使用

あなたは1年間にどれだけの服を買っていますか。
そして、着なくなった服をどうしていますか。

服がもたらす環境への影響を考えてみたことがあるでしょうか。
原材料の調達から廃棄も含め、その影響は意外と深刻な状況にあります。

例えば綿(コットン)について見てみましょう。綿は世界で生産される生地のうち、実に50%近くを占めています。一般的に『自然派』というイメージがあり、環境に優しい素材と受け止められていますが、現実はどうでしょうか。綿栽培のために耕されている農地は世界の2.5%ですが、使用されている殺虫剤は世界の25%、除草剤は10%にあたります。それに加えて綿栽培に関わる人たちや健康も懸念されています。

さらに綿を服に仕立て上げる工程で、多くの化学物質が使われます。シリコン製ワックス、石油製の研磨剤、柔軟剤、重金属、抑制剤、アンモニアなど。。。その全てが大気に、土に、土壌に悪影響を与えかねないのです。

他にも最近使われるようになったエラスタンやライクラといった弾力性のある素材は公害をもたらす可能性が指摘され、ナイロンも完全に自然に還るまでには30〜40年かかると言われています。さらには、洗濯や乾燥の段階で大量のCO2を排出したりと、ファッションにまつわる環境・社会被害は予想をはるかに超えているのが現状です。

■遅れているファッションのリサイクル事情

日本でもリサイクルの意識が高まり、古着を資源ごみとして回収等を行っている地域も増えてきました。しかし、回収された古着のうちリユース・リサイクルされるのは約10%、残りの約90%はゴミとして焼却処分されるか埋め立て地に持って行かれます。古着のほとんどがリサイクルできるものですが、現状ではそのまま捨てられているのです。また、リサイクル可能な古着のうち、ほとんどが海外へ輸出され、国内で実際にリユース・リサイクルされる のはほんのわずかです。
古着も大切な資源の1つです。着なくなったその洋服の行き先をちょっと考えてみませんか?

■ファッションからエコロジーを考える

ファスト・ファッションが全盛の我が国日本。
統計では、日本人は年間10kgの服を買い、そのうち9kg捨てているといわれています。
(参考※経済産業省3R政策2005)また、衣類の約95%以上を中国などからの輸入に頼って います。その輸送過程でたくさんのCO2を排出しています。(参考※経済産業省「繊維・生活用品統計」2008)

オーガニックコットン、オーガニックウール、竹や麻など耐寒性があり成長が早い植物は、殺虫剤や化学肥料を最小限にとどめて栽培されています。フェアトレード・ブランドや各企業のCSR、オーガニック素材の認証制度などの動きも活性化してきました。

服を着ない人はいません。みんなで服からエコを考えて見ましょう。



(※内容は一部「xChange」より抜粋)


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