>>微小粒子状物質(PM2.5)とは
2013年も残るところあと1か月を切りました。今年を振り返って、気になる環境に
関するワードといえば、やはり「PM2.5」ではないでしょうか。
今回はこのPM2.5について、調べてみました。
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■微小粒子状物質(PM2.5)とは |
微小粒子物質(PM2.5)とは、粒径2.5μm(2.5mmの千分の1)以下の粒子状物質で
す。PM2.5は、呼吸器系の奥深くまで入りやすいことなどから、人の健康に影響を及ぼすこ
とが懸念されています。
(出典:東京都ホームページ)
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■PM2.5の環境基準 |
大気中に浮遊する粒子状物質のうち、呼吸器に吸入されて、人の健康に影響を及ぼす粒径
10μm以下のものについて、昭和48年に浮遊粒子状物質(SPM)と定義して環境基準が定
められています。これまで、ディーゼル車の規制や廃棄物焼却炉の規制強化などの各種対策
が進められ、近年では、都内全ての測定局において、SPMの環境基準を達成しています。
一方、近年において、浮遊粒子状物質の中でも微小な粒子状物質の曝露によって一定の健
康影響を及ぼしていることを示す国内外の疫学分野、その他の科学的知見が蓄積されており、
国外では、これらの知見により微小粒子状物質について、独立の項目として環境目標値を設
定する動きがあります。
このような状況を踏まえ、日本においても平成21年9月、PM2.5の環境基準(長期基準:
1年平均値15μg/m3、短期基準:日平均の98%タイル値35μg/m3)が設定されました。
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日本 |
米国 |
EU |
世界保健機構
(WHO) |
年平均値
μg/m 3 |
15
(2009年設定) |
15 ※1
(1997年設定) |
20 ※2
(2008年設定) |
10
(2006年設定) |
※1.2013年3月より、プライマリー基準を15μg/m3から12μg/m3へ改定(施工予定)
※2.2015年までは25μg/m3
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■注意喚起のための暫定的な指針 |
レベル |
暫定的な指針と
なる値 |
行動のめやす |
注意喚起の判断に用いる値 |
午前中の早めの
時間帯での判断 |
午後からの活動に
備えた判断 |
日平均値(μg/m3) |
5時〜7時 |
5時〜12時 |
1時間値(μg/m3) |
1時間値(μg/m3) |
U |
70超 |
不要不急の外出や屋外での
長時間の激しい運動をできる
だけ減らす。(高感受性者※2
においては、体調に応じて、
より慎重に行動することが望
まれる。) |
85超 |
80超 |
I |
70以下 |
特に行動を制約する必要は
ないが、高感受性者は、健康
への影響がみられることがあ
るため、体調の変化に注意
する。 |
85以下 |
80以下 |
(環境基準) |
(35以下 ※1) |
※1.環境基準は環境基本法第16条第1項に基づく人の健康を保護する上で維持されることが望ましい基準
PM2.5に係る環境基準の短期基準は日平均値35μg/m3であり、日平均値の年間98パーセントタイル値
で評価
※2.高感受性者は、呼吸器系や循環器系疾患のある者、小児、高齢者等
※3.暫定的な指針となる値である日平均値を超えるか否かについて判断するための値
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現在の状況については、日本気象協会の「PM2.5分布予測」や、環境省の「現在の状況
【速報値】(都道府県のサイト)」など、多くの都道府県等のホームページで速報値が公表され
ています。
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