>>その取り組みについて
「スマートグリッド」、「スマートシティ」という言葉を最近よく目にすることが多く
なりました。これは、ITを使って電力の需要と供給を最適化する次世代型イン
フラとそうした技術を活用した次世代型の地域コミュニティを指しますが、今回
はこのことについてご紹介しましょう。
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■スマートグリッドとは |
オバマ大統領のグリーンニューディール政策で一気に注目されるようになった「ス
マートグリッド」は、スマート(賢い)とグリッド(送電網)を組み合わせた造語です。日
本語では「次世代送電網」と訳され、経済産業省では「最新のIT技術を活用して電
力供給、需要に係る課題に対応する次世代電力系統」と定義しています。エネルギー
のネットワークと情報通信技術の融合で、電力の流れを供給側、需要側の双方向
から自動調整することにより、高効率、安定的に電力を供給できるシステムです。
環境省では2030年までにスマートグリッドの普及率を100%にする目標を掲げて
います。
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■スマートグリッドはなぜ必要なのでしょう? |
低炭素社会の実現のためには、CO2を排出しない太陽光発電などの新エネルギー
の導入が急がれています。しかし、自然エネルギーは天候に左右され不安定で、大
量に導入されると電圧や周波数に乱れが生じるという問題があります。それを解決す
るためにもスマートグリッドが必要なのです。
スマートグリッドに欠かせないのは、通信機能を持つ高度な電力測定器(スマート
メータ)です。家庭やオフィスに設置して、電気使用量を測定し、データを定期的に電
力会社(コントロールセンタ)に送信します。これにより電力使用量を把握・予測でき、
発電量や送電量の調整や制御ができます。
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■スマートシティへの取り組み |
スマートシティ(スマートコミュニティ)はスマートグリッド技術を活用し、太陽光などの
再生可能エネルギー、家電製品、蓄電池、電気自動車などを接続し、さらに交通シス
テムなどを組み合わせ、地域レベルでエネルギーマネジメント(地産地消)を行うもの。
日本では神奈川県横浜市、愛知県豊田市、京都府、そして福岡県北九州市でスマー
トコミュニティの実証実験が始まっています。
スマートグリッドは、低炭素社会の実現だけでなく新たなビジネスモデルの創出や
雇用拡大、産業振興などにもつながり、経済発展や生活の質向上をもたらす技術と
して大きな期待を集めています。
(出典:経済産業省)
− CEMS・BEMS・HEMSとは −
電力の可視化、節電(CO2削減)の為の機器制御、ソーラー発電機等の再生
可能エネルギーや蓄電器の制御を行うシステムをエネルギー監理システム
(EMS)と言います。
管理対象により、HEMS、BEMS、FEMS、CEMSという名前がそれぞれに
付けられています。HEMS(ヘムス)は住宅向け、BEMS(ベムス)は商用ビル
向け、FEMS(フェムス)は工場向け、CEMS(セムス)はこれらを含んだ地域
全体向けとなります。それぞれ管理対象は違いますが、電力需要と電力供給
のモニターとコントロールをするというシステムの基本は共通です。
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