東京スカイツリーのライトアップ照明は全てLEDとなっており、従来光源比で最大
43%の省エネ効果があるといわれています。
東京スカイツリーのライティングデザインには「粋」と「雅」の
2つのテーマがあり、このライトアップももちろんオールLED。
・「粋」は、隅田川の水をモチーフとした淡いブルーがメイン。
・「雅」は、江戸紫をテーマカラーに金箔のようなきらめく光を
ちりばめてある。
開業後は、6種類、合計1995台のLED照明で2つのテーマ
が一日ごとに切り替わり、高さ634メートルのタワーを彩る計
画です。 |
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また、耐久性や安全性にも配慮されており、耐久性については、光源寿命4万時間
を確保するために、パナソニック独自の放熱設計技術を採用。LEDが寿命を迎え
た場合は、LEDユニットのみ交換するため、器具全体を交換する必要はないという。
安全性については、風や振動で器具や部品が落下しない構造設計を採用。
万が一、落雷があった場合にも、器具が破損しないための耐雷サージユニットが器
具に内臓されているそうです。
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■地下には巨大なエコ空間(地中熱システム・雨水貯水槽)
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「東京スカイツリータウン」を歩くとタワーの高さに目を奪われがちかもしれませんが、
実はその足元、地下には、巨大な「蓄熱槽」や雨水を集める「雨水貯水槽」が設置さ
れて、巨大なエコ空間となっているのです。
蓄熱槽にためる水は7千トンで、25メートルプール17杯分。夜間電力を使って夏
は5度の冷水に、冬は48度の温水にしておき、昼間の施設の冷暖房に活用されま
す。その場所はスカイツリー本体にとどまらず、東京スカイツリータウン一帯をまか
なうといいます。
蓄熱槽を使うことで、8月の平均的な暑さの日の試算では、施設の冷房設備のピー
ク時電力使用量が5700kWhから2900kWhにほぼ半減。電力消費がピークを
迎える昼間の消費電力を抑えることができるのです。
また、水7千トンは23万人の1日分をまかなう量といい、災害時は生活用水や、消
防用水として提供できる計画となっています。
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■商業施設「東京ソラマチ」で採用、太陽光発電 |
商業施設「東京ソラマチ」の屋上には屋上緑化された庭園があり、太陽光パネルを
間近に見ることができます。
太陽光発電は、東北大震災によって発電方法が注目を浴びるようになってから、
ますますニーズが高まっています。火力発電などに頼らず、地球温暖化の原因とな
るCO2の削減効果も期待されています。
「東京ソラマチ」で採用されているのは、CIS薄膜太陽電池
で9階ルーバー部と8階屋上庭園部2カ所の合計3カ所に、
222枚のパネルが設置されます。設備容量は約20kWで
発電された電気は施設内で使用されます。 |
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■屋上緑化と連動して太陽光発電を雨水で冷却 |
「東京スカイツリータウン」全体で、3万1000平方メートルある屋上の約4500平方メー
トルが屋上緑化され、地上の敷地面積3万6900平方メートルに対して約5400平方
メートル緑地化されるそうです。
夏は日射による室内温度の軽減、冬は保温効果で室内の空調エネルギーの節減
につながります。
また、屋上緑化に流す前の雨水を、太陽光パネルの全面に流し、冷却することで、
発電効率を高める試み。緑の中で、黒いパネルの表面を、水が流れる様子という
と、暑い時期でも涼やかに感じられ、その上エコなら一石二鳥といえます。
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■環境情報管理システムで310店舗を一元管理 |
「東京スカイツリータウン」では、株式会社日立製作所の環境情報管理システムを
採用。このサービスでは「東京スカイツリータウン」におけるエネルギー使用状況を
街区やテナントごとに短時間で把握することができます。
また、全てのテナントにおいて、特別な端末を使用することなくパソコンでインター
ネット経由してエネルギー使用情報を閲覧することが可能。この「見える化」により、
各テナントにおける継続的な省エネ対策の改善や省エネ活動の推進などを支援
することができます。
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