世界のCO2排出量1.3%減どまり 09年、日米欧など算出
■主なCO2排出減少国・増加国
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国立環境研究所が参加する日米欧などの国際チームは2009年の世界全体の二酸化
炭素(CO2)排出量が、前年比1.3%減にとどまったとの分析結果をまとめました。
中国など新興国の増加が大きかったため、減少幅は昨年の予想(2.8%減)よりも小幅。
10年は09年比3%以上増え、過去最高を更新すると予測しています。
国際通貨基金(IMF)公表の経済成長率などから算出。英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(電子版)に発表されました。
09年の総排出量は308億トンで、算出データのある00年以降では08年に次ぐ2番目
の多さ。リーマン・ショックなどを受け、前年比で初めて減少に転じた。09年の国別増減
率は日本が11.8%減、米国が6.9%減、ドイツが7%減と先進国は景気低迷を受け軒並
み減少。しかし新興国は中国が8%増、インドが6.2%増と経済成長に伴って大幅に増
加。省エネ技術導入の遅れも一因と分析しています。
10年は世界の経済成長が予測通りなら、総排出量は3%以上増える見通しだという。
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○主なCO2排出減少国 |
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日本 |
-11.8% |
英国 |
-8.6% |
ロシア |
-8.4% |
ドイツ |
-7.0% |
米国 |
-6.9% |
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○主なCO2排出増加国 |
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中国 |
+8.0% |
インド |
+6.2% |
韓国 |
+1.4% |
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(※内容は一部日本経済新聞Web刊より)
■日本のCO2排出量の推移
日本の二酸化炭素排出量の推移を見てみると、2007年までは総量でも一人当たりの
排出量でも増加していることがわかります。2008年には、総量も一人当たりの排出量
も減少していますが、これは金融危機や景気後退の影響を受けて、エネルギー需要が
減少していることが原因とみられています。
(出典 温室効果ガスインベントリオフィス「日本の温室効果ガス排出量データ(1990-2008)」確定値 2010.4.15発表)
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