■「名水百選」
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「名水百選」は環境庁により昭和60年3月、全国各地の湧水や河川の中から100
ヵ所選ばれました。「名水百選」に代表される全国の優れた水環境は、その地元の
方々ばかりでなく、そこを訪れる全ての人の心配りなくしては、将来にわたって保全・
継承していくことはできません。全国の水環境や水資源を改めて見直して、水環境
の保全を訴えるために実施されたものです。
当時の背景として、昭和40年代から60年代にかけての日本は、いわゆる高度経済
成長の真っ最中にあり、都市化が進み、ビル・マンションが建ち、郊外にはゴルフ場
が乱立しました。
ビル・マンション、地下鉄などのコンクリート化で地下水のあるエリアが激減し、地下
水汲み上げによる地盤沈下などが大きな社会問題にもなりました。
またゴルフ場の農薬汚染、工場などからの廃液汚染による環境汚染、地下水の科学
物質汚染など日本の経済成長に合わせて、水環境は厳しくなるばかりでした。
そのような状況の中で名水百選は水環境を改めて問い直した意義のあるものだった
のです。 |
■「平成の名水百選」」
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「平成の名水百選」は環境省により同年開催の北海道洞爺湖サミットにちなみ水環境
保全の一層の推進を図ることを目的に平成20年6月5日、全国各地の湧水、河川、
用水、地下水の中から100ヵ所選ばれました。
昭和60年に「名水百選」が選定され、この言わば「昭和の名水百選」から20年以上
が経過していることから、周辺の状況が変化している可能性があります。環境省では
社会情勢の変化も踏まえ、地域の生活に溶け込んでいる清澄な水の水環境のなかで、
特に、地域住民等による主体的かつ持続的な水環境の保全活動が行われているもの
を、それまでの「名水百選」(昭和の名水百選)に加え、「平成の名水百選」として選定を
行い、併せて200選となりました。
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■富山県の名水百選
全国で選定された「名水百選」のうち、富山県内で選定された名水は以下のとおりです。
「名水百選」と「平成の名水百選」をあわせると選定数は8件となり、熊本県と並んで全国
最多となっております。
■名水百選
・黒部川扇状地湧水群(黒部市、入善町)
・穴の谷の霊水(上市町)
・立山玉殿の湧水(立山町)
・瓜裂清水(砺波市)
■平成の名水百選
・いたち川の水辺と清水(富山市大泉本町〜今木町)
・弓の清水(高岡市常国)
・行田の沢清水(滑川市上小泉)
・不動滝の霊水(南砺市大谷)
(注)「名水百選」、「平成の名水百選」ともに、飲用に適することを保証するものではありませんので、
飲用に供される場合は、その名水が所在する自治体にご確認ください。
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