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今回は今話題の“排出権取引”について取り上げてみます。
■排出権取引(キャップ・アンド・トレード)のイメージ
排出権取引とは、「環境汚染物質の許容排出量を国や企業などに割り当て、割当てを越える排
出量の国や企業は、余裕のある国や企業から排出権を買い取ることにより、全体として効率的に
排出削減を図る制度」である。この制度は1970年代にアメリカで理論化されたものであり、この制
度を地球温暖化の原因ガスであるCO2などの温室効果ガスに適用したものが、温室効果ガス排
出権取引である。下図は、A社とB社に対し排出許容量が設定された場合に、排出権取引を実施
する場合(ケース2)と、取引を実施しない場合(ケース1)とのコスト比較を示しています。排出量
取引をすることにより両者トータルの温室効果ガス削減コストを低減することができることが分か
ります。
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※平成19年12月18日−日本国政府はハンガリー共和国との間で、京都議定書の下における
排出量取引などの協力についての覚書に署名をしました。(「外務省」より)
□京都議定書は地球温暖化防止のため、欧州や日本など先進国や、ロシアなど経済移行国に
基準年(原則1990年)比の温室効果ガス削減義務を課した。その実行期間である第1約束期間
(2008〜2012年)が今年スタートした。ただし、世界でもっとも排出量の多い米国は京都議定書
を離脱。2位の中国はもともと排出義務を負っていない。
(下図:世界の温室効果ガス排出量/温室効果ガスの削減目標)
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−−−−−−−− 世界の温室効果ガス排出量(2005年) −−−−−−−−
−−−−−−−− ■温室効果ガスの削減目標 −−−−−−−−
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※内容は『三菱総合研究所』、『週刊エコノミスト』より一部抜粋したものです。 |